「ビールとつまみ」というタイトルの曲があった。僕の学生時代、地元にセッションズとかいう三つぐらい年下の連中のバンドがあって、そいつらのオリジナル曲だ。高校生がそんな歌を歌ってもいいのかとも思うが、まだ体験したことのないものへの憧れという前提ならばいいのか。
それはさておき、ビールに合うつまみって何だろうとふと考えた。割となんにでも合うお陰で、これという決定的なのがないんじゃないだろうか。では、俺が決めてやろう。そんなことを考えた。
いや、なんにでも合うようでいて実はそうでもないのではないか。例えば、辛いもの。口の中がかぁっと熱くなっている時に流し込むビールは確かにありがたい。しかし、ビールの味なんか分からないよ。それでもいいと言う奴はスーパードライでも飲んでりゃいい。
乾き物。これもそんなに合わないんじゃないか。貧乏学生のときはポテトチップスやピーナッツでも立派なつまみだったよ。それでビールに乾き物はあたり前のような気になっていた。しかし、それらがビールの旨さを引き出しているか。ビールがそれらの価値を高めているかと考えると、そうでもないんじゃないかと思うのだ。
スナックにはコーラや牛乳の方が合うし、スルメには日本酒、ナッツにはウイスキー、チーズにはワイン。ビールに勝ち目はないのだ。
では一体ビールには何が合うんだと考えたとき僕はひらめいた。焼き物だ。餃子、ジューシーな魚介、ソーセージ。肉となるとワインに軍配が上がりそうだが、でもやはり合う。
鍋もいい。具材から出た旨味たっぷりの鍋。ただし、ビールと汁とで水分取りすぎな気もする。
傾向としては素材の味が生きていて温かいもの。味付けが強いものはそれに負けてビールの旨さは死んでしまう。それでもいいと言う奴はスーパードライでも飲んでりゃいい。なんてことを考えているうちにほぼ結論が出た。第1回ビールに合うつまみ王は餃子!。手軽でポピュラーというのが決め手でした。タレでじゃぶじゃぶにしないというのが前提だけどね。