「セッちゃん」である。2000年に重松清が直木賞を受賞したのが『ビタミンF』。その中でも特に評判の良かった作品。僕は、中学生の娘を持つ父親の役。ゲンジツの世界では父親の経験を持たない僕がはじめて父親の役をもらったのはたしか7年前、高校生の娘を持つ父だった。ふつうの男だったら「俺ももうそんな歳になったか」と嘆くのかもしれないが、僕はなんだか嬉しかった。その後何度か父親になったことがあって、嘘の積み重ねでほんの少し父親の血が流れはじめているような気もする。そんな今出会った「セッちゃん」である。涙が流れた。しかし父親は泣いてはいけないのだ。娘のためにもこらえなければならないのだ。できなければ父親失格だ。できるのか?
■日時
2009年4月19日(日) 14:30
■会場
カフェばくだん畑
■料金
前売 2,000円(ドリンク・ケーキ付)
■出演
矢内のり子・河崎卓也・小倉三寛・渡邉亜希子・川渕かおり・重信和子
■演目
「みんな、初めて」(重信和子)
「セッちゃん」(渡邉亜希子・河崎卓也・矢内のり子)
「カーネーション」(矢内のり子・河崎卓也・渡邉亜希子・小倉三寛・川渕かおり)